ヴィクトリア広場にある建物の中でも特に目を引くのが、白い柱が特徴の市庁舎です。古代ローマの建築様式を意識したこの建造物は、実際、ローマのフォロロマーノ遺跡群の1つ、カストル・ポルックス神殿を真似たものです。この市庁舎は1834年、バーミンガム・トリエンナーレ音楽祭の会場としてオープンしましたが、瞬く間に市内で最も重要なコンサートホールになりました。今日でも、ジャズやポップのコンサート、ダンス、ファッションショーなど、さまざまなイベントが頻繁に開催されています。
議事堂は時計塔があるのですぐに分かります。バーミンガムっ子(ブルム)たちは、愛着をこめて、この時計塔を「ビッグ・ブルム」と呼んでいます。議事堂には2つの施設が入っています。1つは、ヴィクトリア広場に面した部分にあるバーミンガム市議会、そしてもう1つはバーミンガム美術館です。この大規模な美術館は、英国絵画や彫刻、ジュエリー、そしてインドやエジプト、南米の考古学的出土品など多様な展示品を誇ります。
ヴィクトリア広場の中央にある噴水池では、巨大な美女が水浴びをしています。このアート作品「ザ・リバー」は、ドルヴァ・ミストリーが1992年から1994年にかけて制作したもので、若さと永遠を表現しています。作品は噴水池と合わせ、全体で4つの部分から構成されています。「ザ・リバー」の他、「ガーディアンズ」(2体の神話的人物)、「ユース」(2人の子ども)、そして「オブジェクト・ヴァリエーションズ」(2つのオベリスク)があります。